
2025.04.15 DX・省力化
チャットボット導入に失敗しないために!中小企業が知っておくべき注意点3つ
「電話対応の手間を減らしたい」そんな中小企業に注目されているのがチャットボット。しかし、IT人材がいない、FAQが整っていないといった理由でうまく活用できないケースも多く見られます。
この記事では、中小製造業がチャットボット導入で失敗しないために押さえておくべき“3つの注意点”をわかりやすく解説します。

第1章:チャットボット導入で中小企業がつまずきやすい3つの注意点
チャットボットは「問い合わせ自動化」や「省人化」を実現するツールとして注目されていますが、中小企業にとっては導入や運用におけるハードルも少なくありません。
特に福井県の製造業やサービス業など、IT専任の担当者がいない企業では「思ったように使えなかった」「誰も管理しなくなってしまった」というケースが実際に起きています。
本記事では、そんな中小企業がチャットボット導入でよくつまずく3つの注意点について、具体的な内容とあわせてわかりやすく解説します。
以下の3つが、導入前に必ず押さえておきたいポイントです。
- 注意点①:IT人材がいなくても扱えるツールかどうか
- 注意点②:事前にFAQ(よくある質問)が整備されているか
- 注意点③:チャットボットの限界と“人の対応”とのバランスをどう取るか
第2章:IT担当者がいなくても運用できるツールを選ぶ
中小企業の現場では、ITに詳しい社員がいないことがほとんど。導入はできても、日々の運用やメンテナンスでつまずくケースが目立ちます。
■注意点
チャットボットの導入自体は業者や外部支援で可能ですが、導入後に「誰が使いこなすのか」が重要になります。運用管理に専任担当がいないと、放置されて機能しないまま終わってしまうことも。特に、ツールが複雑すぎると現場の負担になってしまいます。
- ITの知識が必要なツールだと使いこなせない
- 日常的な設定変更が現場でできない
- 外部に頼りきりだとコストも時間もかさむ
■解決策
IT人材がいなくても扱える「ノーコード型」のチャットボットツールを選ぶのがポイント。無料トライアルや導入支援付きのサービスを活用し、社内で担当できる範囲からスタートしましょう。
- ノーコード・低難易度なツールを選ぶ
- 実際の画面を見て「誰が操作できるか」を確認
- 導入後の運用体制(誰が更新・管理するか)を決めておく
第3章:FAQ(よくある質問)を整備してから導入する

チャットボットは“中に入れる答え”が命。特に問い合わせ対応を目的にするなら、事前にFAQがどれだけ整っているかが成否を分けます。
■注意点
「チャットボットを入れたのに役に立たなかった…」という声の多くは、FAQの整備不足が原因です。質問に対する答えが曖昧だったり、そもそも質問の種類を洗い出していなかったり。ユーザーにとってわかりにくい回答は、かえって企業の信頼を下げてしまいます。
- 回答が不十分でユーザーが離脱してしまう
- 実際の問い合わせ内容とFAQがズレている
- 社内で「誰が答えるべきか」整理できていない
■解決策
まずは過去の問い合わせ履歴から「よくある質問」を洗い出し、簡潔な回答とともに整備しましょう。頻出質問に絞ってスタートし、運用しながら追加・改善していくのが理想的です。
- 過去の電話・メール対応から質問をリストアップ
- 回答は簡潔・具体的にまとめる(100〜200文字目安)
- 社内で質問ごとの対応部署・担当を決めておく
第4章:チャットボットに「できること・できないこと」の線引きをしておく
チャットボットは万能ではありません。できること・できないことを明確にせず導入すると、ユーザーの期待を裏切り、かえって満足度を下げてしまうこともあります。
■注意点
チャットボットは基本的に「定型的な質問」への対応が得意です。一方で、イレギュラーな質問や感情的な問い合わせには対応しきれません。ここを曖昧にしたまま導入すると、「結局、何も解決しなかった」という評価になり、導入効果が感じられにくくなります。
- チャットボットで答えられない内容が来て対応に困る
- ユーザーが「ちゃんと対応してもらえない」と不満を持つ
- 人の対応に切り替える仕組みがなく、クレームにつながる
■解決策
チャットボットには「一次対応」としての役割を与え、複雑な問い合わせは人に引き継ぐ導線をあらかじめ設計しておくことが大切です。顧客との接点である以上、使いやすさと信頼性の両立が求められます。
- 対応範囲をあらかじめ明記し、ユーザーに伝える
- 「人に相談する」「電話をかける」導線を常に用意しておく
- 複雑・個別対応が必要な内容は自動対応しない設計にする

第5章:まとめ|まずは社内で“できる範囲から”導入してみよう
チャットボットは「問い合わせ対応の自動化」や「業務効率化」を実現する強力なツールですが、導入の成功にはいくつかの落とし穴を避ける視点が必要です。
- IT人材がいなくても運用できるよう、ツールの選定と社内体制を考える
- よくある質問(FAQ)を整備し、チャットボットの中身を充実させる
- すべてを自動対応せず、必要に応じて“人が対応する仕組み”を設ける
この3つを押さえることで、現場で本当に使えるチャットボットとして機能し、「入れたのに使われない」「顧客満足度が下がった」といった失敗を回避することができます。
株式会社エクシートでは、チャットボットの導入・設計・運用支援を行っています。
- どんな業務に導入すべきかの整理してほしい
- 社内FAQの洗い出しを手伝ってほしい
- 費用対効果を見た段階的に導入したい
といったお悩みがあれば、まずはお気軽にご相談ください。業種・業務内容に合わせて、“小さく始めて、しっかり成果を出す”導入プランをご提案いたします。