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売り込まない販促ツールで売上&利益を倍増させる方法

開催日 2015年4月21日(火)
講 師 株式会社ザッツ 代表取締役 米満 和彦氏
多くの方が売上が伸び悩んでいる昨今、ニュースレターの第一人者の米満氏にどのように既存客との関係や信頼を良くしていくべきかをお話しいただきました。(セミナーの一部を以下にレポートします。)

縮小するマーケット

私、地元は九州なのですが、温泉が大好きで福井の温泉にも何度か来たことがあります。今日は、久しぶりに来れたことをうれしく思っています。
さて、今日は販促のお話ですが、まずは環境的なことから話を始めましょう。
日本の人口は、これから2051年には8千万になり、しかもその中の2/3は高齢者になってしまうといわれています。人口が2/3になり、さらにその中の2/3が高齢者の方になりますので、お客さまの数は今のほぼ半分ぐらいになってしまう感じです。多くの業界では何もしなければ売上1/2。同じ経営方針でそんなに悪い原因がないのに、毎年売上が下がっているのなら、人口が減っているからかもしれません。

既存客の優遇

その中で、どうしていけばいいのでしょうか。今日みなさんにお伝えしたいのは、「何回も来店(来社)してもらうこと(リピート戦略)。そのためには新規のお客さまも大事だが、既存客を優遇しましょう。」というお話です。 飲食店オーナーさんは、「既存客を優遇してますよ」とよくいわれますが、「お客さまを名前で呼んでます」程度で、やや抽象的な優遇が多いです。もっとわかるようにすべきだと思うんですね。
例えば、本日の話に出てくるニュースレターを送るといった具合に、明らかに他のお客さまとは違う接点をもつことが大切です。男性経営者の方には特に気をつけていただきたいのですが、恋愛と同じで、「言わなくてもわかるだろ」はダメで、わかるようにしてあげないといけないのです。
販売促進で大事な概念の一つに「定期接触」があります。
高校時代に友だちと仲がいいのも、この定期接触があるからです。高校を卒業してしまえば、いつしか連絡が途絶えて疎遠になっていくものですが、お互いに定期接触さえしておけば、人間関係は続きます。(よほどウマが合わないというのは別ですけどね。)
チラシは見るもの。一方、ニュースレターは読むもの。残念ながら「見るもの」では定期接触にはならないのです。ぜひ、このことを知っておいていただきたいですね。
みなさんは出張に行かれて、疲れて夜にホテルに帰ったときに、ホテルの前に居酒屋「和民」さんと「のれんのかかった地元の店」があったとします。みなさんはどちらに入りますか?(ここで挙手を求め、大半が和民に挙手する) みなさん、和民ですよね。これはちゃんと理由があります。なぜなら、のれんの向こうが怖いからです。人の行動原則だと思うのですが、「知らない=恐怖」「知っている=信頼」という心理の表れなのです。
法人営業も同じで最初から売り込もうとするのはNGです。いきなり宝石のチラシ持ってきてもダメで、その前に「あなたは誰ですか?」となります。「知っている=信頼」を覚えておいてください。
大手企業は信頼感戦略(横文字で言うとブランディング戦略)をしっかりしています。
ビジネスの中では、一番先にやらないといけない重要なことなのです。先ほど和民さんに手を挙げた人は、要するに和民さんをよく知っていることが判断の根底にあるのです。不思議なのですが、例えば会社としてのソニーのことはなにも知らなくても、「ソニーのハードディスクレコーダーなら大丈夫だ」と考える人は多いのではないでしょうか。それこそ、信頼感戦略の賜物といえます。

1対多から1対1へ

この信頼感戦略の中で効果が高い販促方法がポストカードとニュースレターだと思っています。
まずは、1対多の媒体を持ってほしいです。そのあとで、1対1の戦略へと移行します。例えば美容院などでは、ポストカードの裏に自分のメッセージ書いて送るところが多いです。それ以外には、メルマガでなく個別のメールを送るのもいいかもしれません。1対1の戦略をするとお店のファンになってくれることが多いです。誰にでも伝えられる文字はあらかじめ印刷しておいて、1対1の言葉を直筆で「そろそろ1歳ですね!」と書き足すようなやり方です。
福岡で20年トップで売れている保険営業マンに聞いた話ですが、彼はお酒飲んだ日でも、土日であろうとも毎日8枚葉書を書く(慣れると2〜3分/枚)そうです。毎日やれば1年で3,000枚できる計算です。やっていることはベタであることを忘れないでください。彼は常に500人の見込み客持っていて、その人たちの手元には2ヶ月に1回葉書届きます。そのときに売り込みは一切書かないというのがポイントです。保険屋ということはすでに知っているので、そんなことは書かない方がいいですね。
お歳暮を貰ったりすると「お返ししなきゃ」と思うように、うれしいニュースもらったら、「来店」というお返しをしてくれる。昔から「お客さまを喜ばせなさい」と言われていますが、喜ばせるとお客さまは返そう返そうとしてくれます。先程も言いましたが、いきなり売らずに、信頼感戦略(売れる土台)をしてから売りましょう。 BtoCの場合に多いのですが、得意顧客で上位3割で7割の売上が上がっているケースを考えましょう。上位3割をリピート来店をさせると、毎年7割くらい売上が上がるしくみです。
アナログ販促ツールはお金かかりますので、訪問や紙媒体などのアナログツールは上位3割に限定し、残り7割は最初からデジタル媒体のみの販促でもいいかもしれません。

ニュースレターがうまくいく方程式

ニュースレターをいざやるとなれば、まず自分が楽しみながら作成する工夫をしてください。いやいや感でつくると必ずお客さまに伝わります。そうすると売上が下がってしまいます。
かつて百貨店を担当していたことがありますが、そのときに伺った話では売り場の棚の裏がホコリついていたら売上が下がるらしんですね。見えないところでも掃除をしてないと、売り場がなんとなく『もやっ』と見えて、なんとなくお客さまに伝わって売上が下がるらしいのです。
今日は書く日とか決めてやってしまえば、毎日書くわけではないので、続けられることと思います。「とにかく楽しみながらつくる。」ことが大事ですね。
最後に、私がこれまでこういうお話をして、実際に行動に移す人は5%ぐらいかなという印象を持っています。どんな話もやってみなければなんの成果も実感できません。お客さんを喜ばす行動を1日1時間でもすれば売上が上がると思って、ぜひ行動に移していただければ幸いです。

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